2014.05.15
京都市伏見区一帯は、良質の酒作りには欠かせない水・気候・米に恵まれ、古くから酒蔵の町として知られています。
こちらでは十石舟と三十石舟が有名で訪れる観光客には外せないスポットなのですが、十石舟は寒い時期は運航していませんし、三十石舟は春と秋しか乗れないこともあって、伏見を訪れるシーズンとして一番お勧めなのが春です。
往復で一時間くらいの時間をかけ、水辺をゆっくりと進みながら柳と白色が美しい酒蔵とのコントラストを眺められる場所は、全国でも多くありません。
伏見を歩いて散策していると酒蔵は多く目にしますが、目線を低い位置に代えてみるとまた別の趣があって、伏見ならではの素晴らしい眺めに、思わずジーンとしてしまうことでしょう。
春の時期には水辺に植えられている桜の木も、舟に乗ったまま見ることができ、酒蔵と相まってそれはまた美しい眺めになるので、春は伏見観光に最も適した季節かもしれません。
伏見に来ると、酒蔵巡りも欠かせません。
日本国内の酒造メーカーとして、現在でも第一線で活躍している会社の資料館もあり、中では酒造りの歴史や、古くから伝わる酒造の過程、酒造に使った大小様々な道具、また昔に発売された日本酒の瓶なども展示されていて、お酒が大好きな人はもちろん、下戸の人や子供まで楽しめる場所になっています。
見学の最後には、日本酒やお酒を使った食品の販売コーナーがあり、お酒の試飲も可能なので、花より団子派も十分満喫できることでしょう。
また、お酒に関することだけで終わらないのが伏見の魅力で、他に坂本竜馬が襲撃された場所として知られる寺田屋も人気です。
竜馬を襲撃しようとする、外の異変にいち早く気付いた竜馬の妻お龍が、浴室から裸のまま慌てて飛び出し、階段を上がって二階にいる竜馬に急を知らせたというエピソードはとても有名ですが、その舞台になったのがまさにこの寺田屋であり、その時についた銃痕や刀の切り傷も、実際に見学することができます。